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【例題あり】幾何公差の指示の書き方とその注意点

応用編

公差記入枠を使った幾何公差の指示の仕方と、公差記入枠を書く時の注意点について整理します。

例題を使って説明していくので、具体的に図示するイメージが湧きますよ。

なお、幾何特性やデータムは3級の試験では出題されません。
3級受験予定の方は本記事の内容は覚える必要がありません。

「幾何特性」や「データム」といった用語の紹介については以下の記事で紹介しています。
イマイチ言葉の定義を理解できていない、という方は、先にこちらの記事を読めばより理解が深まりますよ。

幾何公差の指示の書き方

公差記入枠の書き方

幾何公差の指示、つまり、
幾何公差枠を使って図面上に「どのような、どれくらいの公差か」を指定していきます。

公差記入枠には以下の情報を入力します。

幾何特性記号+公差値+データム

幾何特性記号一覧表

下の表はJIS B0021「製品の幾何特性仕様(GPS)」に記載の表です。灰色の字は出題頻度の少ないものです。

幾何特性記号一覧表

それぞれの公差の種類については、文字を見るだけだとイメージがわかないと思います。

以下の記事でそれぞれの「イメージ」を図解していますので、
「真直度ってどんなことを言っているの?」
「真円度と円筒度ってどういう違いがあるの?」

といった疑問についてスッキリ解消できますよ。

それぞれの幾何特性が持つ意味について以下の記事で解説しています。
イメージを持つことで理解がぐっと深まるので、ぜひ読んでみてください。

形状公差

姿勢公差

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位置公差

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振れ公差

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【例題】問題文と公差記入枠(平面度、平行度)

それでは、問題文を見ながら公差記入枠の書き方について説明していきます。

下図は問題文での問われ方とそれに対応した図示の例です。

ー例題ー

『平面度は0.01mm離れた平行平面内にある。』

『平行度はAをデータムとし、0.1mm離れた平行平面内にある。』

データムの書き方(平面度、平行度)

上の表の通り、形状公差である平面度にはデータムは不要でした。
そのため、公差記入枠にもデータムを記載する枠は必要ありません。

一方で、平行度にはデータムが必要なので枠を用意しています。

データム記号を配置する際の注意点についてはこちらの記事で紹介していますので、合わせて読んでみてください。

【例題】共通データムで指示する同軸度

次は「共通データム」を使って公差指示する場合の例です。

出題のされ方と図面への書き方は下図の通りで、データムを表す文字を” – “で結びます。

ー例題ー

『同軸度はAとBをデータムとし、直径0.08mmの円筒公差域の中にある。』

共通データム

注意点は、同軸度の場合(=中心軸を基準とする)は上図の位置にデータム記号を設置する、という点です。

過去問で出てきたデータムを都度覚えていけば出題の傾向が見えてくるので、過去問を解くべし!です!

データムの指示は必ずしもひとつであることはなく、場合によっては2つ以上のデータムを使って公差を指示することがあります。

2つ以上のデータムによって指示する場合を「共通データム」と呼びます。

公差記入枠を書く時の注意点

矢印を書く位置と向きに注意!

公差記入枠を書く際には以下のことに気をつけましょう。

  • 中心線に指示線(矢印)をあてない
  • 形体の内側に指示線をあてない
  • 指示線をあいまいな位置に配置しない
  • 縦書きにしない
  • 指示線を斜めに出さない
  • 指示線を公差記入枠の上下から出さない
公差記入枠の書き方

特に上図の「指示位置があいまい」という注意点については、以下の理由で注意が必要です。

  • 軸線を指示したい場合:寸法線の矢印と指示線の矢印を合わせる
  • 面を指示したい場合:寸法線の矢印と指示線の矢印を離して配置する

矢印の位置で意味が変わる、ということですね。

また、「中心線に指示線をあてない」というのもポイントです。「同軸度・・・」とか言われちゃうと軸線に公差域を書きたくなりますよね。要注意です。

共通公差域(幾何公差CZ)

最後に、頻出ではありませんが(私は見たことがありません)、公差域の指示の仕方のひとつである「共通公差域」について説明します。

共通公差域の記号は『CZ』で、これを使って指示した場合と指示していない場合とで、下図のように意味が異なります。

共通公差域の書き方、意味

上は共通公差域『CZ』を使わなかった場合、下は『CZ』を使った場合です。

共通公差域で指示していない上側の図では、それぞれの面がガタガタでも文句は言えません。

一方、下図の指示であれば、3つの面すべてを共通の指示で公差域を指定していることになるので、「それぞれぴったり合わせろよ」ということになります。

頭の片隅に入れておいて、いざというときに使えるようにしておきましょう!

まとめ

本記事で問題文と幾何公差の指示の書き方が紐付けられたかと思います。

幾何特性記号が意味する公差指示を覚えることが大事です。

幾何特性記号一覧表で灰色で書いたものは出題頻度が低いので、それ以外を中心に覚えていけばOKです。

問題文に書かれたとおりに図面に記載するだけで失点を防げるので、
必ずマスターして試験に臨みましょう!

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